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『マイノリティ・リポート』

●あらすじ●2054年、ワシントンD.C.。全ての殺人はプリコグと呼ばれる予知能力者3人により予知され、犯行前に犯人はジョン・アンダートン率いる犯罪予防局によって逮捕されるという完璧なシステムにより、犯罪は激減していた。しかしある日突然、アンダートンは逃亡者になる予告が。それは、36時間後に会ったこともない男を彼が殺害するというものだった・・・。

2002年アメリカ

監督 スティーヴン・スピルバーグ
原作 フィリップ・K・ディック
出演 トム・クルーズ コリン・ファレル サマンサ・モートン   
   

スピルバーグ×トム・クルーズの大物同士の初コラボで話題になった作品。ヒットしたものの、世間での評価は期待以下だったのではないだろうか。私もレンタル落ちしてから割りと早めにビデオで拝見したが、イマイチ印象に残らず、これまで記憶の片隅で眠っていた。
 で、何故に今になってこの映画を観ようと思ったのかと言うと、それは一人の巨匠監督へのオマージュ作品だと知ったからだ。その監督の名はアルフレッド・ヒッチコック。今、自分が最も興味を示している監督である。
 
ふとしたことから、「ヒッチコックは現代の映画作家にどのような影響を及ぼしたか、そしてその具体作を挙げよ」という課題を自らに課した。列挙していくと、『ホワット・ライズ・ビニース』、『8人の女たち』、『アザース』、『パニック・ルーム』、『ジョーズ』、『天国と地獄』、ブライアン・デ・パルマ、フランソワ・トリュフォー全作品・・・など、年代地域問わず、さまざまな作品が炙り出された。
 その作品群の中に『マイノリティ・リポート』があり、どうしたことか、この映画が無無性に観たくなってすぐさまレンタル店に直行したのであった。

観てみると確かにこの映画はあちこちからヒッチコックのオマージュが感じられる。物語の基本構造からしてそうである。“無実の罪を着せられた人間の逃避行”といえば、ヒッチコックのお得意のストーリー展開だった。だが、このタイプの物語は巷間では数え切れないほど作られている。恐らく、初見の際はそこに新鮮味を見出せずにいたのではないだろうか。多くの観客も同じように戸惑ったのだと思う。舞台がSFのサスペンス映画、ただそれだけの印象に過ぎなかっただろう。現在の私のようにヒッチコックの匂いを嗅ぎ付けて、映画館に足を運んだ人は少数に過ぎないだろう。

又、スピルバーグはフィルム・ノワール(犯罪、探偵映画)作ろうと思いこのプロジェクトに着手したが、結果的にそこが受け入れられなかった気がする。確かにフィルム・ノワールらしい作りになっているので全編に渡って暗い。『A・I』は見かけによらずダークな映画だが、家族愛というテーマに全面に出されていたので日本では肯定的に受け入れられたのだ。



ストーリーの筋の運び方はヒッチコック風味満載ではあるが、この独特のブルー基調がかかった映像はスピルバーグ・オリジナルだ。近未来らしからぬザラついた質感はデヴィッド・フィンチャー監督作『パニック・ルーム』の映像に少し似ている。個人的にフィンチャーは一番好きな映画監督なので、今回の寒色中心でコントラストの強い映像は大変惹かれる。だが、これは単なる思い付きではなく、フィルム・ノワールを作るにあたって当然のことだろう。何故なら本来、ノワールとは{黒い}という意味を持った言葉なのだから。

ストーリー的には多かれ少なかれ破綻が生じるだろうとは予感していたが、案外それほどでもない。だが、辻褄を合わないのが気に食わない人には否定的な意見が返ってくる内容だろう。私はSF映画とヒッチコック的なサスペンス映画がシンクロしているので、かなり大好きな作品だ。

ヒッチコックを知ったおかげでこの『マイノリティ・リポート』の新たな一面を観ることができた。「表面的なものだけを追いかけてはいけない」、ということなのだろう。これはそっくりそのままこの映画のテーマに通じるモノがあるのではないだろうか。

そう、「垂れ流しにされた映像を信じるな」と。

プリコグのイメージを視覚化した映像はたしかに未来予知できたかもしれない。しかし、ただそれを鵜呑みにしてはダメだ。この映画の事件もソコが穴になり、アンダートンが罠にはまったのだから。
映像を早合点することなく自分の目で実証する、これこそメディア・リテラシーであると思うのだ。「メディアを読み解く力」、これが映画で暗示的に流れる真のテーマなのではないだろうか。

『マイノリティ・リポート』評価

★★★★☆ 星は4つで!!




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アキオ

Author:アキオ
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*中島卓偉*プロフィール

1978.10.19 / 福岡県出身/ A型

バンド活動を経て、“TAKUI”として1999年ソロデビュー。

抜群の歌唱力と圧倒的なライヴ・パフォーマンス、そして稀代のソングライティング能力には業界内・外からも定評がある。

●最新シングル
『3号線』
発売中!

●デビュー10周年記念アルバム『BEST YOURS』
~TAKUI NAKAJIMA Anniversary 1999-2008~
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