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映画 | 2006/04/19(水) 04:37
今日の映画はロバート・レットフォード監督作品の・・・

『クイズ・ショウ』

1994年作品

監督 ロバート・レットフォード     
脚本 ポール・アタナシオ       
出演 ジョン・タトゥーロ /ロブ・モロー /レイフ・ファインズ/デビッド・ベイマー

1994年アカデミー作品賞、助演男優賞(ポール・スコフィールド)、監督賞、脚色賞ノミネート。


 ロバート・レットフォードは大好きな俳優である。彼が全世界の人々を魅了したのは端整なルックスだけではないのだ。レッドフォードは多くの映画で体制と戦うキャラクターを演じてきた。ニューシネマの『明日に向かって撃て!』(69)でも颯爽とアンチ・ヒーロー役を演じたが、代表的な作品は『大統領の陰謀』(76)だろうか。
彼が演じたボブ・ウッドワードはニクソン大統領を辞任に追いやったワシントン・ポストの記者。この実話の映画化のためにプロデュースも買って出たレッドフォードは、これ以降、単なるアイドル俳優の域を越える目覚しい活躍を始めた。

 ウォーターゲート事件を初めて映画化したことで、『大統領の陰謀』は公開当時大きな話題となった。その結果、年間第二位の大ヒット映画となり、社会派映画として映画歴に名を残すこととなった。かくしてレッドフォードは大々的に政治批判を行い、成功した訳だ。

 その後、映画監督してキャリアを発展させ、遂に監督作においても反体制の姿勢を見せてくれる時がきた。それが今日取り上げる作品・『クイズ・ショウ』である。今回彼が行ったのは一見、ただの「メディア批判」に見える。しかし、その実体は・・・?

 ●あらすじ●大人気のTVクイズ番組"21"の勝ち抜きチャンピオンであるハービーは、負け知らずで連戦連勝を続けている。ところが視聴率は伸び悩み、スポンサーの顔色も悪い。折しも出場者オーディションに、コロンビア大学講師で名門一家出身のチャールズ博士が現われ、TV局はチャールズを新チャンピオンに仕立てようと不正工作を行うが・・・。

 さて、この『クイズ・ショウ』は実話を基にした映画である。物語上で問題とされている“やらせ問題”は、60年代のケネディ暗殺並みにセンセーショナルな話題であったそうだ。に、してもそれは言いすぎだではないだろうか・・・。何にしろ、当時の視聴者にすれば大きな衝撃だったのだろう。

殺人事件も起こらないし、シャーロック・ホームズみたいな探偵も出てこない。しかし、どうだろう、この画面全体からほとばしる緊張感は?

確かに赤い血を観ずにしても一級のサスペンス映画が誕生している。実話をこのレベルまで底上げできたのはまぎれもなく監督の力量と、俳優の確かな演技力の賜物である。ドキュメンタリーの要素を保ちつつも、物語にサスペンス性を帯びさせているのは素晴らしい。
 
 だが、絶賛と言うわけにはいかない。ぶっちゃけ、レットフォードの監督作は毎回どうも面白みに欠ける。ご丁寧な演出、キャスティングの素晴らしさには常々感心させられるが、スクリーンから彼の真面目さがどの角度からも見られるのだ。

ヒッチコックやジャック・タチ氏の作品群から読み取れるようなブラックコメディの要素が微塵にも感じられない。これは監督としては大きな痛手かもしれない。アイロニカルになれない誠実さが自らの映画監督の幅を狭めている気がするのだ。

 あぁ、レッドフォード狂になってしまった。この映画について語らねば・・・。

 映画におけるメディア批判は随分昔から行われてきた。しかし、これは従来のあからさまなメディア批判だけでは終わらない映画である。同列でスター・システムの批判も語られているのだ。

視聴率が高ければスターとして崇められ、メディアにもてはやされる。しかし、視聴率が少しでも伸び悩むと、手のひらを返したように席を追われ、世間から忘れ去られた存在になってしまう。このメディアが作り上げた筋書きを、ここでは全く対象的な2人が巧みに演じ、内容に厚みをもたらしているのだ。

 このスター・システムはテレビ業界だけでなく、映画業界にも同じことが言える。興行成績が芳しくない映画スターは干され、それに取って代わる新たなスターが生まれる。そんな光景をレッドフォードは幾度となく見てきたはずだ。よって説得力があるのは当然である。他の監督がこの物語を映画化すると、メディア批判の部分だけが過大に描かれ、本質であるスター批判が軽薄になったはずである。70年代のトップスターである、ロバート・レットフォードであるが故に実現し得た映画なのだろう。すべては必然だったのだ。

『クイズ・ショウ』の評価  

★★★☆☆ 可も不可もない映画である。




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アキオ

Author:アキオ
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*中島卓偉*プロフィール

1978.10.19 / 福岡県出身/ A型

バンド活動を経て、“TAKUI”として1999年ソロデビュー。

抜群の歌唱力と圧倒的なライヴ・パフォーマンス、そして稀代のソングライティング能力には業界内・外からも定評がある。

●最新シングル
『3号線』
発売中!

●デビュー10周年記念アルバム『BEST YOURS』
~TAKUI NAKAJIMA Anniversary 1999-2008~
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