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映画 | 2006/06/29(木) 04:02
●あらすじ●太陽に当たれないXP(色素性乾皮症)という病気を抱える16歳の少女と、サーフィン好きな高校生が恋に落ちる日々を描い物語。

●スタッフ●監督:小泉徳宏 脚本:坂東賢治
出演: YUI/塚本高史/麻木久仁子/岸谷五朗
主題歌: YUI 『Good-bye days』
(Sony Music Records Inc.)
製作年/国: 2006/日本
配給: 松竹



いたって単純明快な難病モノ+ミュージシャンのプロモーション映画なのだが、悪くはない。YUIの演技は棒読みだが、大根役者ではない。さりげない仕草や憂いを帯びた表情作りが素晴らしい。

そして彼女が歌う『Good-bye days』は紛れも無い名曲である。個人的には、この歌詞にある「今、変わる気がする」という一節がかなり好きだ。新しい恋によって自らが変わる気がする、と歌うYUIはこの物語の主人公・雨音薫の心境をすべて代弁していると思う。

特筆すべきはYUIが部屋の窓から塚本高志を眺めるオープニングシーン。このショットは申し分ないくらいこの映画全体を物語っている。結局このショットに尽きる映画なのではないか。


太陽の光を浴びることが出来ず、夜明け前に帰宅する主人公と、夜明けになると海にサーフィンをしに出かける、いたって普通の高校生。そのストーリーの軸となる主要人物の関係性がこのワン・ショットで明確に表現されているのだ。

この窓こしのYUIのクローズ・アップと、そのYUIの視点の先にいる塚本高志の俯瞰ショット。そう、これはヒッチコック代表作の『裏窓』のオマージュかと匂わせる演出である。うむ、若干25歳ながらかなりの古典的なアプローチを仕掛けてくる監督である。恐るべし・・・。

『裏窓』の主人公であるジェームズ・スチュワートとYUI、全く似つかわしくないキャストだが、一つ共通するものがある。それは共に身体に障害を抱えていることだ。

『裏窓』のスチュワートは、片足を骨折し、その暇つぶしに窓から向かいのアパートの住人を眺めるカメラマン。『タイヨウのウタ』のYUIは太陽の光を浴びてはいけない病気(色素性乾皮症)の為、毎日陽がしずんだあとギターを持って駅前で歌う少女である。


また、両者とも「窓の向こうの世界」に介入した挙句、結果的に自ら「死」を招いてしまった人物である(『裏窓』のジェームズ・スチュワートは更にもう一本の足を骨折する。これは死へのメタファーなのではないか)。

こういった様にヒッチコック作品との類似性が指摘される本作であるが、ヒッチコックとは違ってサスペンス要素は皆無に等しく、気持ちよく「泣ける映画」である。『セカチュー』よろしく、館内の観客のほぼ8割がすすり泣いていた。ちなみに私は無理やり泣こうとしてちょっぴり泣いた派。
 
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映画 | 2006/06/27(火) 01:42
中島卓偉のコンサートツアーがもうまもなく迫って来た。てか今週の金曜日である!!今回のライブはかなり期待している。最新アルバム『傘をささない君のために』の曲が聞けるのも楽しみだが、三時間という長丁場ライブがなによりも楽しみであ~る!なにしろ去年の野音で行われたリクエストライブの卓偉なりのアンサー・ライブになるらしいからね。

鮮烈なデビューを飾った「トライアングル」は再び聞けるのだろうか?TAKUI時代に封印した名曲「ピアス」は?中島卓偉デビュー曲「メッセージ」もシングルであるのにスピーカーから流れる音源以外一度も聞いたことがない。あと『20'sカルボーン』からの曲も聞きたい。じゃあマギメからも…。
こんな風に個人的な欲望(リビドー)ばっかりで楽しみで仕方がありません! でも今回のツアー、まだどこの会場もソールドアウトしてないんだよな…。中島卓偉の初コンなんだからさ~。みんな行こうよ~…恐らく大阪厚生年金会館芸術ホールのキャパは1500人くらい?一階席は埋まってると思うけど、二階が心配だな…。
卓偉曰く、絶対観に行かなきゃソンなライブにするらしい。なので今回参加しないであろう、卓偉ファン&全世界の音楽ファンがジェラス(嫉妬)する程の「最高の」ライブを観てきます。

追伸 この挑発的な文章に怒りを覚えた者たちよ、騙されたと思って卓偉ライブに足を運ぶがいい!!
……ホントの幸せみつかりますから。
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映画 | 2006/06/24(土) 03:19

『パープルレイン』

主演 プリンス

プリンスの自己満足映画だった。究極のエゴイズムがここにはありました。恐らくプリンス・ファン以外の方々が観たら憤怒するかもしれません。それくらいこの映画は殿下のプローモーション・ビデヲなのです。
 
もはや脚本は陳腐な内容で、登場人物の人物描写は限りなくテキトー。サクセスストーリーにしては中途半端。『成り上がり』の足元にもおよびませぬ。プリンスVS永ちゃん、ってか。

考えてみるとエミネムの『8マイル』もこのスタイルを踏襲した映画作品なのだと思う。『8マイル』の方が評価高いけど・・・。ミュージシャンのプロモーションも兼ねた自伝的映画はいつの時代も作られている、ってことですね。

しかし、PVと割り切ったらこのシネマは結構、楽しめます。プリンス自体、めちゃクールだしね。とにかくプリンスはどのシーンに登場しても浮いています。浮きまくっています。

とにかくプリンスは凄い。プリンスは身長が低いものだから、この映画では自分サイズの特注ハーレーを作らせたりしています。ある意味、やっさん(横山やすし)級の豪快さ。僕はやっさんを“ナニワのパンクロッカー”、として捉えているのですが、プリンスもそれに匹敵するくらいパンクな偉人です。いや、生きてますけど。

とにかく、映画的な面白さにはまず期待しないこと!そして突っ込みどころもかなり多いけど、無視!!ストーリーなんてあったもんじゃないから。
でもラストシーンで流れる名曲『パープルレイン』には心を打たれた。この曲は超名曲であることは揺るがない。揺るがないけどこの映画はクソです。

評価 ★☆☆☆☆ 1点献上。京都パープルサンガはこの映画のプリンスを意識しすぎだ!!
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最近の映画雑誌といえば、ほとんどの表紙を飾ってるのはジョニー・デップですね。ジョニー・デップと言うよりかはジャックスパロウ船長ですか。ここ数年、ジョニー表紙の雑誌がかなり増えましたね。SCREENは毎月彼が表紙みたいに思える次第です!そんなことで『パイレーツ・オブ・カリビアン2』かなり楽しみですね。敵キャラがかなりCG多用のグロい系になってるのが気になりますが…。今作は1以上に『インディ・ジョーンズ』の様にアドベンチャーをベースにしながらドタバタ喜劇になっているので前作以上に家族で楽しめそうですね。オーランド・ブルームはこのところ興業的不振作ばっかりに出て、スターの座を降ろされそうになってますが、また今作で巻き返しをはかるでしょう。そして彼は助演の方が似合ってると気付くかもしれないですが…。 ジョニーにはもはや言うことナシ!というかジョニーが来日した日は東京行きたいぞっ!!
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今日はアウトドアになりたい気分だった。15分だけ家の隣りのガレージの壁に向かってボールを蹴った。 懐かしかった。概視体験なのだろうか?昔はここでよく近所の友達と遊んでいたのを思い出す。 体を動かすことで昔の自分の姿がデジャブのように蘇る。「そういえば最近体を動かしてないな…」。運動不足なのは承知しているので、最近はバイクには乗らずできるだけチャリで移動するようにしている。今日の運動もその一環だ。久しぶりに体を動かすとアキレス腱が切れないだろうか心配してしまう。ギリシア神話の英雄・アキレスはトロイア国の王子パリスに己のアキレス腱を矢で射られて死んでしまった。俺はそんな醜態をさらしたくない。という以前に今日は平成の世だ。ギリシア神話オタクは『トロイ』の中だけにしとけよ!

話は変わるが最近ヨガをやりたくなった。俺が尊敬しているミュージシャン・中島卓偉も音楽を聞く傍ら、ヨガをしているらしい。ほんまに卓偉氏は音楽以外趣味が全くない人だな、とファン歴6年ちょいの俺は思う。そんな卓偉の影響もあるが、二コール・キッドマンもヨガを実践しているそうだ。二コールだけではなく、ハリウッド女優は軒並みヨガをしているらしい。
ヨガしたい。英語だとyoga。誰か一緒にやってくれる人募集!近鉄小倉の駅の近くの寂れたテナントの一階で毎週行われてるそうなので。 今日の日記はさいしょと最後が全く違うものになりました。フランスを代表する映画監督のトリュフォーは幾度もいう、恋にはじめがあり、なかがあり、終りがあると。恋に意味をみつけること。それは物語を語る上で欠かせないものである。
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日記 | 2006/06/17(土) 02:09
藤田嗣治・生誕120周年記念の展覧会に行って来た。藤田(レオナール・フジタ)は大学卒業後、渡仏し美術界で成功した人物。モディリアニらエコール・ド・パリの画家たちと交流しながらも、自分のスタイルを模索し確立した。

6月13日火曜日、 彼のギャラリーを観に京都近代美術館に多くの人がかけつけていた。見渡すと年配の人が全体的に多い。ルーブルを展示していた時は若者が多数見られたのだが。

近代美術館に行くのははじめてだ。京都の東山にあるので平安神宮の建物が奥にずっしりと構えている。この東山という街は本当に美しい。美術館のある通りは骨董品や京料理を営んでいるお店が並んでいる。

その通りの一角にある喫茶店で「くず抹茶ぜんざい」を食べた。このぜんざいが蕩けるような上品な味で、お茶の街・宇治シティに住むこのアキオを感服させた手腕は見事。紫にヘアーを染めちゃってるイタイ系の店のママに弟子入りさせてほしいと思ったり思わなかったり。

ちと脱線したので本筋に戻ろう。藤田嗣治の絵は西洋チックではあるが、線描は日本人らしい。和洋折衷というか、西洋と東洋の様式のいいトコだけを取った世界観に満ちていた。
彼の絵の大半には猫が描かれている。その猫はまるで生きているかのように躍動感があり、猫好きの自分としてはかなり好きだ。

作風もフランス期、中南米時、日本期などで全く違っている。画家も環境の変化によってこうも柔軟に進化していくのが印象に残った。

乳白色の肌をもつ裸婦像でフランス美術界の寵児となった時代の作品は、やはりこれ以上ない素晴らしさであった。美しい水彩で描かれており、線描の細さが東洋人らしいオリエンタルな雰囲気が表現されていた。

その後訪れた中南米の時代ではダイナミズムな油絵が錯綜しながらも生きる人物に説得力をもたせていた。フィジカルな人物が多々描かれているので真近でみると思わず目を奪われる。

日本に帰国後は政府からの依頼で戦争画を手掛けたが、こちらは大作ではあったがあまり藤田の個性が感じられず、好きにはなれなかった。プロパガンダは世界中のありとあらゆる芸術を国家の思惑どうりに利用したのだ。

その後やがて帰化し、晩年はこども達の絵や宗教画を多く描いた。どちらの主題も画家としての集大成、とも言えるほどの完成度で、観るものを圧巻させる。

記念に代表作『カフェにて』のクリアファイルを買った。300円。ポストカードは今回未購入。どうも気に入った絵がなかったからだ。

この回顧展は7月6日まで京都近代美術館にて行われているので、この機会に藤田嗣治の全貌を探ってみてはどうだろうか。ついでに「くず抹茶ぜんざい」も!!(店の名前忘れた・・・メンゴ!)
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映画 | 2006/06/12(月) 04:26
ハロー!今日はテンション高めでいっちゃいます~♪みんなが今一番期待している映画、何?ボクは誰がなんと言おうと
『ブラック・ダリア』です!!!!日本では06年10月に公開予定です。

この『ブラック・ダリア』、監督はなんと、あのブライアン・デ・パルマ!!デ・パルマと言えば『殺しのドレス』『スネークアイズ』『ミッション・インポッシブル』などサスペンス映画の傑作を世に送り出してきた映像の魔術師です。しかも最近『スネークアイズ』を観てからと言うものアキオのデ・パルマ熱はマッハ級に加速しています。ヒッチコックのフォロワーとして正当な評価を下されているかは微妙なところですが、サスペンスフルな映像を撮らせたら彼の右に出るものはいないでしょう。時としてB級映画にメタモルフォーゼする“こけおどし”さも含めて愛らしいです。

では『ダ・ヴィンチ・コード』などとは比較対象にならないであろう、この『ブラック・ダリア』をほんのちょっと紹介しましょう。

●あらすじ●治安が悪化していた第二次大戦後間も無い1947年。L.A.の空き地で女優志望の若い女エリザベス(ミア・カーシュナー)がウエストでまっぷたつに切断された上に、両頬が引き裂かれ無理矢理笑い顔が作られた惨殺死体が発見された。漆黒の髪にいつも黒づくめのドレス・・・いつしか事件は「ブラック・ダリア事件」と呼ばれるようになった。

これは映画のあらすじではありません。今回の映画化には原作がありましてそのあらすじを拝借してきました。実際に起きたこの猟奇殺人事件の架空捜査を描いたのはジェイムズ・エルロイです。ジェイムズ・エルロイ、と言えばもうおわかりですね、あの『L.A.コンフィデンシャル』の原作者です。
『L.A.コンフィデンシャル』も腐敗したロスを舞台に刑事達の汚職問題を絡めながら描いた傑作でした。それと今回の『ブラック・ダリア』には関連性があり、エルロイ著の『ビッグ・ノーウェア』、『ホワイトジャズ』と続くいわゆる暗黒のLA四部作としてこの4作品は構成されているのです。

『L.A.コンフィデンシャル』は本当に大好きな映画なので、同じエルロイの作品ならますます期待は高まるばかりです。それに企画が立ち上がった当初、メガホンはなんとあのデヴィッド・フィンチャーが取る予定だったそうです!!(原作者と揉めて降板)

フィンチャーの後釜にデ・パルマ・・・。あぁ何故に君たちはボクを苦しめるんだ!白状するよ、フィンチャーでこの映画は観たかったさ!でもデ・パルマの映像で観れることも泣けちゃうくらい嬉しいよ。

そんなバカは置いておくとして、この2人が目をつけた企画、面白くないわけがない!!でもこの2人、たぶん仲悪いと思います。以前・・・CUTTでのフィンチャーのインタヴュー記事を読んだ時、フィンチャーはこう言っていました。「俺の『パニックルーム』での究極の映像美をもしデ・パルマが観たなら、やつは誰よりも真っ先に自殺しちゃうだろうね、」と。これは多少の冗談が含まれているでょうが、フィンチャーは僅かなりともデ・パルマのことをライバル視しているでしょうね。たぶん、お互いに批評家から「映像の完璧主義者」として比べられてきたからでしょうか。

また『ブラック・ダリア』はもう一つ楽しみがあります・それはキャストです。これもまたニクイ。

出演:ジョシュ・ハートネット(ドワイト・”バッキー”・ブライチャート巡査)
スカーレット・ヨハンソン(キャサリン・”ケイ”・レイク)
ヒラリー・スワンク(マデリン)
アーロン・エッカート(リーランド・”リー”・ブランチャード巡査部長)
ミア・カーシュナー(エリザベス・アン・ショート)

かなりの豪華キャストです。とにかくスカーレット・ヨハンソンが出演するのが見所でしょう。当代唯一のエロ監督としても有名なデ・パルマは恐らくスカーレット・ヨハンソンをヌードにして撮るはずです。とにかく必要以上にエロティツクなシーンを挿れてきますからね、このオッチャンは。スカーレットの肉体的なボディがデ・パルマのカメラの前でどんな脱ぎっぷりをするのか、鼻の下を思う存分伸ばして期待しようではありませんか、全世界の男性諸君。あと一昨年オスカーを受賞したヒラリー・スワンクもなにげに贅沢なキャスティング。

以上がこの段階での与えられている情報です。もう少ししたら予告編も大々的に流れるでしょう。10月の公開がもう待ちきれないですね~。あまりに待ちきれないのでブックオフで原作本を買ってしまいました。400円で。脳内で『ブラック・ダリア』旋風、どんどん巻き起こしていきますよぉ!!

あとこの下に貼り付けたポスターもヤバいくらいにカッコイイです。なんと言うかデ・パルマ節が炸裂しています。どことなく『殺しのドレス』のポスターに近い匂いが感じられますね。





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うぅーん、ソソルね。まじカッコイイじゃん!


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映画 | 2006/06/12(月) 00:51
スペインに行きたいです。ガウディの建築について勉強したくなってきた。世界中がドイツに注目している中、スペインへ出向くのも有りでしょう。 昨日インターネットでガウディについて色々調べたけどやっぱいいですね、大好きです。以上、建築に興味を持ち始めたアキオくんです。
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『ダ・ヴィンチ・コード』。

ルーヴル美術館で館長のジャック・ソニエールが殺害される事件が起こる。遺体
は奇妙な体勢で横たわり周囲には不可解な暗号らしきものが記されていた。フラ
ンス司法警察のファーシュ警部は宗教象徴学の権威で講演のためパリに滞在して
いたハーバード大学教授ロバート・ラングドンに協力を依頼する。そこへ暗号解
読官ソフィー・ヌヴーが現われ驚きの行動に出るのだった・・・。 (allcinemaより)

今年度最高の超話題作『ダ・ヴィンチ・コード』を観た。結論から言わせてもらうと、十分楽しめたのではないだろうか。カンヌの失笑事件を事前に耳にしていたので、あまり期待していなかったのも一理あるだろうが。私は原作を読んでないので、あの場面が端折られているとか、ケチつけようがない。全体的に展開早いな、という程度であった。

宗映像に関してはルーヴル美術館での撮影が素晴らしい。その他の歴史ある教会でのロケには原作ファンもう唸りをあげたのでは?しかし、残念なことにスクリーンに映し出された名画の数はあまりにも少ない。版権の問題とか色々あると思うのだが、これには残念だった。

レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画については『最後の晩餐』や『モナ・リザ』くらいしか知らなかった。この乏しい知識のためか観る前には少々不安があったが、その心配は無用であった。確かに難解ではあるが、基本となる物語はミステリーなので謎解きを楽しむものだ。絵画の知識は最低限備えていればよし。無理をして画集を買わなくても『パッション』や『最後の誘惑』などキリストの生涯をモチーフにした映画を観ておけば万全である。

ロン・ハワード監督のカメラ・ワーク、演出、豪華俳優陣の演技・・・など、本来なら言及すべき点があるはずなのだが、この映画にはどうもそれが探し出せない。この『ダ・ヴィンチ・コード』という強烈な記号の前には監督や役者の個性など霞んでしまうのだ。有名小説の映画化はこの部分が大きなデメリットとなるだろう。

とは言いつつも、彼らはグッジョブ、即ちいい仕事っぷりであることは確か、回想シーンをセリフだけで片付けようとせず、丁寧に映像で表現するなど実に映画的な視覚表現を怠っていない。『最後の晩餐』の絵をスライドショーにしているシーンもウマイ。絵の中央にいるキリストとその隣にいるマグダラのマリアとされる人物を交差させる形で左右に移動させて観客にわかりやすく教える、この映像テクニックは映画ならでは。序盤でのアナグラムを解析する視覚効果も良かったのだが、こちらは若干消化不良な印象。あまりにラングドン教授の解読が早いので、少しおいてきぼり感をくらった。

その「丁寧な映像表現」がネックとなっている演出もある。容疑者であったラングドン教授一行がロンドンの飛行場で警察隊の待ち伏せをくらったシーンである。窮地におちいったラングドンは宗教学者・リーの機転によって捜査網見事掻い潜れたのだが、その脱出の様子をフラッシュ・バックで表現するカットは不要だと思った。とりわけ大した脱出劇でもないのに、あまりにも説明過剰気味なカットを挿入することははばかげている



他には、セリフの量がハンパではないので頭が多少なりと混乱してしまった。映画は連続的な作品などで止めることはできない。小説なら前のページに戻り理論を立てることが可能なのだが、映画となるとそういうワケにはいかない。瞬時に頭を回転させ、必要な情報をインプットしなければいけない。大げさに言えば、カットの切り替わりごとに頭も切り替えなければいけない。よって観終わった後には頭が疲れる。



サスペンスの盛り上げ方としては可も不可もない、といった具合か。大まかに物語の骨格を取ってみても①殺人事件→②ダイイングメッセージ→③濡れ衣を着せられた主人公の逃避行&ヒロインと共に謎解き→④真犯人の登場→⑤隠された真実と直面・・・と、いたってスタンダードなサスペンスのプロットが浮かび上がる。

恐らくこの原作が世界中の人々から支持を受けたのはこの慣れ親しんだ王道のサスペンスとなる軸に、キリスト教の根幹にふれるテーマを肉つけしたものだと思う。「濡れ衣を着せられた主人公」という設定はいつの時代も観客の興味をそそるのだ。そう考えれば、傾向的な宗教描写に新鮮味を見出せずとも、ミステリーの王道をグングンと突き進むストーリー展開には多少は魅了されることだろう。

宗教的な側面に対しては「フィクションだから」。という安直な言葉で片付けておき、ここではミステリー/サスペンス映画としてのストーリーを楽しむのがベストだろう。

評価 ★★★☆☆ 3点

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映画 | 2006/06/06(火) 03:24
恥ずかしいことに…。僕はここ最近になって新聞を読むようになりました。それまではテレビ欄くらいしか読まなかったし、かといってニュース番組もほとんど見なかったのです。芸能ニュースは親ゆずりでかなり詳しいですが…。

よって時事ネタにはホントうとく、俗世間から完全に身を離れたヨッコイショウイチさん(?)のような生活が約20年間続いていました。

さすがに大学生にもなってこれではヤバいという事になり、ここ数か月、読売新聞を読むはじめたのです。しかしここで一つの問題にブチあたりました。

「新聞ってどこまで読んだらいいの?」ってことです。

今のところちょっとカラーになってる一面記事だけ読んでるのですが、はたして隅々まで見た方がいいのでしょうか?大きいトピックスだけ眺めているだけでも今日なら「村上容疑者逮捕」くらいのビッグな記事が目に入るので、読んだ気にはなってるのですが…。

皆さんはどのようにして、どこまで新聞を読んでるのでしょうか。率直な疑問でした。誰か教えてくれたら嬉しいっす!!
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更新が遅れて申し訳ない。かなりレヴューを書くのに時間がかかってしまった。その分かなり濃い評論が完成したので十分に楽しんで読んでいただきたい。ではB面、ということで7曲目~12曲目+ボーナストラックを紹介していく。

07. 傘をささない君のために

本作において最も冒険的な一曲。まさかソウル・ナンバーだとは思ってもいなかったので意外だった。むしろ最初は戸惑ってしまった。私自身、こういったAORとも呼ばれるジャンルには手をつけたことがなかったからだ。自らの音楽的教養の無さに唖然としつつも、リピートする内にこの独特な温かみのある楽曲に心を奪われていったのも事実。
 B面ラスト・6曲目の『雨が降る』で雨に打たれ、7曲目のこの曲で聴く人に傘をさしてあげる、そんなストーリーが構築されている様だ。歌詞もTAKUI作品の中で顕著に見られた、男気溢れるサディスティックな言葉使いではなく、母性的な優しさを全面に押しだした内容になっている。「雨が降る」で16歳の頃の自分=少年時代=TAKUIと決別し、この「傘をささない君にために」で現在の自分=中島卓偉と対峙する。それは前アルバムに収められた「鼓動」の内在的な思想、“少年と大人の狭間で揺れ動く心理的なやりとり”を二分化させたものだろう。「雨」に降られたのは「君」ではなく、TAKUI本人だったのではないのか。そしてびしょ濡れの姿を「傘」で擁護する中島卓偉。過去の自分を客観視することができる精神力、それは紛れも無く大人への入り口だ。

「たったひとり傘もささずに ずぶ濡れになった強がりを誰も責めはしないから」

08. イミテイション・ボーイ

曲自体が「ピアス」のアンチ・テーゼとして機能している。それは「本気で恋してんのに まるで ボクはアクセサリー 気まぐれに 着け変えられ いつしかどこかに棄てられる」という歌詞から読み取れる。2001年、「ピアス」発表時、卓偉はこのシングルについてこう語っていた。「数あるアクセサリーの中でピアスはその人の皮膚を貫通し、一体化するもの。これを男女の恋愛関係に例えた」と。そう、あなたのピアスになりたい、と歌っていた卓偉が、「都合のいいオモチャ」としてかつてのロック・スター像を戯画化したのだ。しかし、「ピアス」を否定している訳ではない。第一作詞は加藤ひさしさんである。そして先月一夜限りで復活したオールナイトニッポンでも「ピアスは最高傑作」と、自負していたではないか。サウンドも60年代ロック+ジュリーが歌いそうな歌謡曲である。自らのイメージを払拭しようとする中島卓偉を窺える一曲。

「本気で恋してんのに まるで ボクはアクセサリー 気まぐれに 着け変えられ いつしかどこかに棄てられる」

09. 僕に絶えず呼びかける

懐古にも似た哀愁と現状から一歩踏み出そうとする力強さが同居する楽曲。この現在の卓偉の心境にピッタリな歌詞は本人が書きたくても、あまりにストレートすぎて書けなかった題材だと思う。ビリー・ジェエルや、ポール・マッカートニーが得意とするタイプのバラードだろう。サビのオルガン(?)が幻想的な雰囲気を味付けしている。歌モノとしては文句なしの完成度だろう。


「定められたルールよりも 失敗という財産を いつも抱いて進みたい 歩みは遅くとも」


10. 「ヒキガネ」

技巧的なギターのカッティングと、うねるようなベースラインがかっこいいラテン・テイストナンバー。チャイニーズ・チックな要素も入っている気がする。その全てを統制するのが表現力の高いヴォーカル。やはりどんなジャンル曲も歌えるシンガーなのだ。歌詞はエロティックに徹し、「ランブレッタ」や「PASSION HIP LADY」等、卓偉が書く露骨な「エロさ」ではなく、男女の駆け引きとも言えるアダルトなエロスが行間から感じられる。アダルトかつオリエンタルなムードにカタルシスを味わうこと間違いなし。

「憂鬱になれるほど好きだよ ひさまずく Ooh~君だけに」
(注*『Ooh~』って部分が昭和っぽくてなんか好き)。

11. 愛しい人よ

個人的に本作品のベスト・トラック。本人も気に入っているそうで、卓偉らしいのに卓偉らしくないメロディラインが新鮮。オーラス的な曲なのにアレンジが大袈裟でない所が佐橋プロデューサーらしい。恐らく次のライブのラストナンバーであろう(そうであってほしい)。これほどまで素晴らしい名曲が含まれているアルバムがオリコン初登場36位なのは悲しい。

「そっと後ろから抱きしめてた それしか出来なかった僕に」

12. 'Cause I MISS YOU

まさかアルバムのラストを飾る曲がこの「'Cause I MISS YOU」とは思いもしなかった。従来のパターンならラストは11曲目の「愛しい人よ」がベターだった筈だ。それほど、この曲には思いいれがあるのだろう。
A面のラストが「雨が降る」、そしてB面のラストが「'Cause I MISS YOU」。この二曲が密接な繋がりを持っているのは「雨が降る」のアウトローにこの「'Cause I MISS YOU」の映画音楽的な伴奏のストリングスが挿入されているので明瞭である。詞の世界観も悲恋をテーマにしているポイントは同じであるので、一連のコンセプトが探し出せそうだ。


「傘の花に肩を押され 僕は何を探してるのだろう」


13「ビルボードで鳴くカナリア(GOTA Re-mix)」ボーナス・トラック。通常版のみ収録。

シンプリー・レッドで活躍し、世界的な評価も高いドラマー・屋敷豪太氏によるリミックス・ナンバー。予想に反し、原曲に忠実なリミックスになっているので聞きやすく仕上がっている。個人的にはオリジナル版よりもこちらの方が好みである。ボーナス・トラックなので、あくまでもお遊び的な一曲である。本編ラストは'Cause I MISS YOU」であることを頭においてこの楽曲を聴くべし。

卓偉は2002年にロンドンに滞在した際、豪太氏と出会い、いつか仕事をしたいとFCの会報で語っていた。なので、今回の豪太氏のゲスト・ドラマーとしての参加や、リミックス作業の着手は感無量だろう。豪太氏はロンドン在住なので、卓偉の次回作は彼の夢であるロンドン・レコーディングであってほしいと願う。

以上でアルバムは幕を閉じる。アルバムの総評としては第一に聞きやすさを念頭において作られているのが伺える。それでいて、単に「ロック」というジャンルに収まれない曲が存在し、中島卓偉本人の意欲も感じられるアルバムだ。

しかし、卓偉は「TAKUI時代にやれなかったことは全てやり切った」と、述べていたが果たして本当にそうだろうか。まだまだ、未開発な音楽ジャンルが彼の中で眠っているはずだ。次の作品では本格的なジャズやボサノヴァ、レゲエなどありとあらゆる音楽に貪欲に挑戦して欲しい。なぜなら私は中島卓偉の声はどんな曲の上にも乗ることができるルールレスな魅力を秘めていると思うからだ。

次回作への期待も膨らむ、中島卓偉のファースト・アルバム。未聴の人は是非、この世界にどっぷり浸かっていただきたい。

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プロフィール
 

アキオ

Author:アキオ
びびっ!とキタものを Vivid(鮮やかに) 紹介していきます☆★


*中島卓偉*プロフィール

1978.10.19 / 福岡県出身/ A型

バンド活動を経て、“TAKUI”として1999年ソロデビュー。

抜群の歌唱力と圧倒的なライヴ・パフォーマンス、そして稀代のソングライティング能力には業界内・外からも定評がある。

●最新シングル
『3号線』
発売中!

●デビュー10周年記念アルバム『BEST YOURS』
~TAKUI NAKAJIMA Anniversary 1999-2008~
発売中!!←はじめて卓偉の音楽に触れるひとにオススメ!ぜひ聴いてみて♪

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