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「明日はきっと風の中」 なんとかフルで聴けました!



毎度のことながら最高です!原宿アストロホールでの感動が甦りますね。

今回のクレジットは作詞・作曲が中島卓偉で、編曲は中島卓偉・鈴木賢二です。 今夏発売予定のニューアルバム『STARDUST VOX』も鈴木氏との共同プロデュースだそうです!

話は「明日はきっと風の中」に戻りますが、なんといっても爽やかですよね。春~夏にかけての季節にピッタリのナンバーです。

キラキラしたU2的なディレイの効いたイントロのギター、そしてそれに導かれる様に囁きかける卓偉のボーカルがたまりません。イントロ~歌までの時間がこれまで以上に短く、着うたフルと時代性を考慮したのでしょうか。曲自体も3分8秒。

間奏ではギターソロが無くコーラスで空間を埋めるアレンジになってます。「雪に願いを」で佐橋氏が取り入れたアレンジを賢二、卓偉チームは自らの血肉として吸収したようです。

歌詞の方は「メッセージ」のアンサーソング的な部分が見え隠れして興味深いですね。

“退屈なカレンダーを破る、繰り返すだけの毎日に”や“使い古した言い訳が今日も床にうずくまっている”などの描写がそれっぽいですね。

又、“ つまづく度によみがえる 背中を押してくれた歌 ”とありますが、これも「メッセージ」内の“ 風のメロディ ”=ザ・ビートルズの「ひとりぼっちのあいつ」を指しているんでしょうか。

他には、二番のサビで“あの夏の僕は帰らない”という一節があるのですが、ここでの“夏”は「テレビジョン」の“あの青い夏の日の空を色を思い出せなくなった” と同じ夏を指しているのでしょうか? あの夏とは一体・・・?と、毎度ながら色々勘繰りたくなる始末です。

いずれにしろ、「メッセージ」が27歳の、「テレビジョン」が28歳の中島卓偉の等身大の歌詞なら「明日はきっと風の中」は29歳の中島卓偉の等身大の歌詞だということですね。一番リアルでいて、一番新しい。

おそらくこのシングルはニューアルバムからのリードトラックになると思います。たぶんそう。入ってなければ泣きます(笑)

二番の歌詞に“溜息をひとつ星(STAR)に変えて それでも僕は旅を続ける”と、“明日はきっと風の中 この声(VOX)で掴み取る 未来を今”

と、書かれてるのでほぼ間違いないでしょう。


『STARDUST VOX』はデヴィッド・ボウイの『ZIGGY STARDUST』並に名盤になること間違いナシ!!


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ここに一枚のCDがあります。

アーティスト名はカン・ダ・ヒョン。タイトルは、、、

「mother sky」・・・。

そうです。これはTAKUIのファーストアルバム『NUCLEAR SONIC PUNK』に収録された「mother sky」を韓国の女性シンガー、カンダ・ヒョンさんがカバーしたシングルです。リリース日は2001年8月。ちょうど『FREE FOR FREE』の時期ぐらいです。

mother skymother sky
(2001/08/29)
KANG DA HYUN

商品詳細を見る


http://columbia.jp/~kan/ ここでちょこっと視聴できます。

昨年、ワタシメスラッグへの楽曲提供が話題になりましたが、最初の提供はカン・ダ・ヒョンさんなのです。もはや知る人ぞ知る、楽曲提供になりましたが…。

いや、当時からマイナーでしたね。

レギュラーのラジオ番組内でも、ファンクラブの会報内でも、卓偉の口からこの音源について語られる事はありませんでした。

レコード会社が当時の卓偉と同じくコロムビアのOPTIMUM RECORDSですし、会社サイドが勝手に発売したのでしょうか?それに対して卓偉サイドは許可を出したのでしょうか?

いずれにせよ、今後も語られることはないであろう伝説のアイテムです。卓偉にとっては安倍なつみへの「鳴り止まないタンバリン」級に黒歴史でしょうね。

収録曲は
1.mother sky (Japanese Vocal Version)
[sound]
作詞・作曲/中島卓偉 編曲/K.M.A & 草間 敬

2.mother sky (Korean Vocal Version)
[sound]
作詞・作曲/中島卓偉 訳詞/PARK JEONG LAN 編曲/K.M.A & 草間 敬

3.mother sky (Instrumental)


曲は大胆にアレンジされていますね~原型はむしろほとんど留めていない形で。卓偉史上、最高に感動的なメロディーを持つ名バラードが、ひどく貧弱な韓流ポップスになり下がってます。リリース当時、Yクンの家で初めて聴いた時には思わず苦笑しましたモン。

母親のために書かれたはずの感動的な歌詞なのに、これではメッセージ性が全く伝わりません。メロディー自体は素晴らしいので市場向きだと思いますが、やっぱりこの歌は卓偉が歌って成立するものでしょう。

でも、このカバーソングを聴いて、「汚点だ!」「原曲レイプだ!」と批判する人もいるかもしれませんが、実を言うと僕はそれ程、嫌いじゃありません。

特に2曲目のハングル・バージョンなんてある種、衝撃的です。ヒョンさんも日本語より気持よく歌われてるのがこちら側にも伝わります。そう。伝わるんですが…「あぁ…ポク達の卓偉ナンバーが…」と涙目になること必須です!

で、では一応、楽曲の考察にいきましょう。

洋楽チックな重厚な打ち込みのドラムから始まったかと思うと、次の瞬間、教会の鐘の音が鳴り響き、あたりに一面に覆われていた霧が澄み渡ったかの様な清々しい前奏が展開されます。

曲構成ですが、ちょっと個人的には難ありです。

Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→サビ1→サビ2、と、紋切型なポップスに変化させられてるのが悲しいなぁ。。しかも曲が長いよ!テンポアップして5分10秒て…。

TAKUIバージョンは4分52秒と、オーケストレーションを交えたバラードにしては比較的短く、Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Aメロ→Bメロ→サビ→サビ2という、その潔い曲構成がまた何度も聴きたくなるような味わい深さを秘めていました。

最後の「どこまでも空は遠く 余韻の中に永久を残したまま」という歌詞を具現化したような余韻を残す後奏のアレンジも完璧だったのです!(力説)

TAKUIバージョンではジュリアン・レノン(ジョンの息子)の楽曲を手掛けているグレゴリー・ダーリングという人がプロデュースをしていたのですが、カン・ダ・ヒョンバージョンは草間敬さんというソフトバレエ、THE MAD CAPSULE MARKETS、GLAY、くるり、エレファントカシマシのアレンジ、マニピュレートを担当された方が編曲されています。あれ?結構大物さんですね。うん、やっつけ仕事ではないことを祈ります。

この曲は映画の主題歌だったそうです。作品名は、、、『親分はイエス様』

…。

ものすご~くB級の匂いがプンプンするんですけど↓日韓合同作品のようで、それでも04年くらいに勃発した韓流ブームに乗って宣伝してたら多少はヒットして、この曲も注目されたかも。。。

いや、無理だろうなぁ。いずれにせよ先取りしすぎです。それでも「びびっと★vivid」的にはこの映画をレヴューしてみたい気持ちですがね。

カン・ダ・ヒョンさんはその後、2004年に 尾崎豊トリビュートアルバム「GREEN」盤に「ドーナツ・ショップ」で参加し、同年4月に 尾崎豊トリビュートイベントに出演されましたが、それ以来、表立った活動はオフィシャルを見る限りされていないようです。

色々と文句も言ったけど、今もどこか空の下で「mother sky」を歌っておられるといいなぁ…。

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4. SMILE

本作のリード・チューン。「CRY CRY CRY」の次に「SMILE」という対照的なタイトルのナンバーが続くのが中島卓偉らしい、と言ったところか。アレンジ面では前曲に引き続きクラブミュージック的なアプローチが取られている。

70年代ロックに捧げた「SYSTEMATIC」というナンバーもあれば、こういった00年代特有のニュー・レイヴ的なロックも内在するのが、この『SMILER』もとい、中島卓偉の面白いところ。まぁ、そういった多芸ぶりがかえってリスナーを混乱させるかもしれないが・・。

ビートルズの「Nowhere Man」を意識した様なブレス音まで聞こえるアカペラからはじまるオープニングは「CHANGE MY WORLD」か?と錯覚してしまいそうだ。リード・トラックだけあってコマーシャリズムを意識し過ぎたのか、ポップさを全面に押し出したシンセ音や、転調直前の効果音などが装飾過多な印象が。もう少しシンプルなアレンジで勝負しても、原曲のもつメロディーラインが損なわれることはなかったはずだ。

05.さすらいのGUITAR MAN

重厚なギターのストロークから始まるアイリッシュパンク、またはカントリー・ロック…なのだが、イマイチ染まりきれていない。なぜなら、核となるはずの間奏のバクパイプとフィドルのセクションが安易にサンプリングで片づけられおり、当然ながら生っぽさが削ぎ落とされているからだ。制作費や人材の不足など、大人の事情が裏にあるのは間違いないとしても、いつの日かスコットランド辺りから生のパイプ・バンドを招聘してリテイクしてもらいたいものだ。

曲構成は原形ではドラマチックなサビがあったそうだがカットし、シンプルな構成で押し切ったそうだ。こういったケースは過去にもあり「MUST BE STRONG」、「ABSTRACT(完全な相関性」もサビを排除した楽曲である。

ライブを意識したような卓偉のシャウトも久々に聴ける。こういったライブを模倣する演出は「BE MY BABE?(ROCK OF THE LIFE)」、「HELLO MY FRIENDS」など05年の作品において多々みられたが、佐橋プロデュース以降封印されていた。

何度が挿入される「シュビシュビ リンリン ブーヤ ブーヤ」という不思議なフレーズが呼び起こす非日常性が、ジョン・レノンの「♯9 dream」における Ah! bowakawa pousse, pousse、ビートルズの「I Am the Walrus」における Goo Goo Goo Joobらのフレーズと通ずるものがある。

06.コードネーム 1091

ノリの良さでは本作で他の追随を許さないアップテンポなロックンロールなので、THE SMILERSツアーでは本編ラストに置かれ、その真価を発揮したことは記憶に新しい。

性急とさえいえる疾走感、しかし流れに足をすくわれることのないメリハリの効いた歌とノリ。スパイ風味の歌詞の題材と、それに引っ張られた形のアレンジが功を奏している。

特に二回目のサビから舞い込んでくるピアノ(U2っぽい?)が下手をすると単調になりかねない3コード主体のロックンロールをドラマチックな楽曲へと昇華している。このピアノが有ると無いでは楽曲のクオリティが全く異なるだろう。

歌詞の物語がクライマックスに進むに従ってアレンジも変化していくという、わずか3分18秒のキャンバスに幾重にも色を重ねていく油絵のような一曲だ。

主人公であるコードネーム1091(takui)が奪ったマイクロチップの中身が何なのかを明かさないところが往年のスパイ映画の本質を熟知しており微笑ましい。

07.はじまりの唄

なんという逸品なメロディーだろう。ラストに収められた「はじまりの唄」はアップテンポな楽曲ばかりで構成されたアルバムの中でひっそりと咲く一輪の名花である。『20's CALBORN』の副産物であり「あなたの空になりたい」と同系統ともいえる洋楽チックなバラードなので、お互いを相殺する可能性を危惧して収録を見送ったのだろうか。

ビートルズを意識した60年代サウンドがノスタルジックなムードを醸し出し、さらにはピアノが右チャンネル、ドラムが左チャンネルからしか聴こえないという徹底ぶり。

ハイファイな音ばかりが蔓延した現代の音楽シーンに全く添い寝していないバラードだが、こうしたこだわりこそが重要で、クラシカルなふくよかさを曲全体に与えているのだ。アウトロで聴ける口笛も愛らしい。

後半、それまでハーモニーで構成されていたヴォーカルが主旋だけになりドラマチックな盛り上がりをみせるパートもあるが、全体的には良いい意味で“スケールの小さな”バラードに納めることに成功している。


一人の女性へのもどかしい片思いを歌った「恋の一方通行」で始まったアルバムは、不特定多数の人々に歌われているラブソング「はじまりの唄」で終わりを告げる。物語風の歌詞や三人称を扱った歌詞が多い中、オープニングとエンディングがラブソングに統一されているのが興味深い。

最後にひとつ付け加えるとすれば、、、このエヴァーグリーンな輝きを放つナンバーを聴くと、卓偉がどこかへ行ってしまのではないか、もう私たちリスナーの前に戻ってこないじゃないか、という不安に襲われたことが何度かある。口笛を吹きながら卓偉が何処へ消えさる絵が脳裏をかすめるのだ。考えすぎだといいのだが・・・。

「離ればなれになる事は決して 別れることじゃないから こんなに素晴らしい出会いはないよ あなたに逢えてよかった」



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[Smiler]

EPCE-5518~9 /
初回生産限定盤[CD+DVD]
¥2,800(tax in)
※初回生産限定特典DVD:2007年7月に行われたGET OUT TOYBOX TOURから「It’s up to you」 (7月8日Shibuya O-EAST)と「HELLO MY FRIENDS」(7月15日福岡Be-1)のライブ映像2曲を収録。

01.お願い胸騒ぎ
02.SYSTEMATIC
03.CRY CRY CRY
04.SMILE
05.さすらいのGUITAR MAN
06.コードネーム 1091
07.はじまりの唄


 ●「テレビジョン」はやはり今作への布石だった

 前作『僕は君のオモチャ』のラストに収められた「テレビジョン」では自らを糾弾するかの様な心情を吐露し、「どうした卓偉!?」とリスナーを戸惑わせてから約半年・・・。

去る11月。吹きすさぶ木枯らしと共に舞い込んできたニューアルバムは、そんな我々の胸騒ぎなどどこ吹く風!といった具合の痛快な傑作に仕上がっていた。中でも特筆すべきは多くのファンが面喰らった、一曲目の「お願い胸騒ぎ」である。


 僕はただのテレビジョン?自分だけが届かない 叫べない?何をいつまでメソメソ泣いているのだ、これでも喰らえ!カレーの匂いがお出迎えだ!!的な問答無用の破壊力を秘めたマシンガン・ナンバーだった。アルバムジャケット同様、愛すべき悪ノリ 全開!!

 だが、こういった返答は今始ったことではない。かつて「FAR EASTERN」の後に「SHINING DAYS」があったように「ひとりになることが怖かった」の後に「HELLO MY FRIENDS」があったように、2007年においても「テレビジョン」の後に「お願い胸騒ぎ」というアンサーソングがあるのだ。やっぱり最後は笑ってフィナーレを迎えたい、それが卓偉の信条ではないか。

●下手な信号機よりもカラフルだった2007年の中島卓偉

 前作と関連づけられる点は他にもあり、アルバムのジャケットのカラーが『僕は君オモチャ』が「青」『SMILER』が「赤」であるのも、この2作品が色というコンセプトに基づいて制作されているのがわかる。又、「青」と「赤」の間に挟まれた「黄」という色も本作を語る上で重要な色である。

 婉曲な表現はやめよう。「黄」とは8年ぶりに再発された『20's CALBORN』のイメージカラーを指しており、本作の最後に収められた「はじまりの唄」は『20's CALBORN』収録予定曲だったという。おそらく『20's CALBORN』の再発とそれに伴うプレミアムライブが大盛況に終わった事で過去に作ってきた曲が諸手を挙げて受け入れられるのを肌で感じたのだろう。

 いや、むしろその傾向は06年のカウントダウンライブのサブステージで不意に歌い出したバンド時代の名曲「めぐりあえた二人」から芽生えていたのかもしれない。とにかく『20's CALBORN』にまつわる一連のプロジェクトが本作を制作する上で大きなターニングポイントとなったのは事実だ。

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(一応、アビーロードが描かれたTシャツで信号を再現してみました)

●アイツが帰ってくる!?~結婚詐欺師、再び…?~
 
 歌詞の面を考察すると過去には「what do you mean?」くらいしか存在しなかったフィクションのストーリー仕立ての作風が大半を占めている。最も有名な例を出すならビートルズ時代からポール・マッカートニーが得意としている手法である。
 音楽評論家の椎名宗之氏が指摘したように、曲の中にシリアスなメッセージを忍ばせることに成功した前作『僕は君のオモチャ』がジョン・レノン的な世界観だとしたら、物語仕立ての歌詞をメインにした『SMILER』はポール・マッカートニー的な世界観だと言える。

 前作では語感を優先した歯切れのいいキーワードが全面に出、テレビジョンやヌイグルミなど三人称を主体に用いた歌詞を重視する傾向があったが、今作ではそれらを踏まえたうえで、様々な人物が錯綜する物語風の歌詞の作り方も会得してしまった。ここまで短期間で歌詞のバリエーションを豊かにできる作詞家はそうはいないだろう。

 今後はこういったストーリー仕立てで描かれた、聴き手のイマジネーションを膨らます歌詞が増えていくはずだ。卓偉としても今後の楽曲の歌詞中に「お願い胸騒ぎ」のタクシードライバーや「コードネーム1091」のスパイが再び登場するケースもあり得る、と発言している。個人的には「what do you mean?」の結婚詐欺師とコードネーム1091の騙し騙されの衝(笑)撃的な対決も見てみたいのだが…!?


●ではそろそろ毎回恒例となった全曲解説をしていこう。卓偉のブログ「音楽の原液」の本人によるタネ明かし満載の全曲解説と併せてどうぞ。http://blog.excite.co.jp/takuiblog/

01.お願い胸騒ぎ(以下すべて作詞・作曲:中島卓偉 編曲:増本直樹)

 言葉をたたみかけるようにリズムに乗せて早口風にまくしたて、休む暇もなく押しまくる歌唱スタイルはボブ・ディランやジョン・レノンを髣髴とさせる。       
そしてサビに入ると「お願い♪お願い♪胸騒ぎ♪」というドが付くほどキャッチーなフレーズが聴き手に襲いかかる。この単純なサビが計算されており、ギリギリのラインで飽きが来ない程度にリピートされる。

歌詞の主人公がタクシードライバーで、春夏秋冬のそれぞれの季節にキャラクターの違う4人の客を乗せる、といった物語風の内容。映画に例えるなら『ナイト・オン・ザ・プラネット』という作品に近いものがある。

 「横断歩道から横切る三番目のカブトムシは一人髭もなく 裸足で歩いている」という一節は、ビートルズの『アビーロード』というアルバムのジャケットで他の3人のメンバーとは違い一人だけ髭がなく、裸足で歩いているポール・マッカートニーを指したもの(このことからポールの死亡説という都市伝説も流布した)。
 カブトムシを英訳するとBeetle(ビートル)で、アウトロ部のyeah!yeah! yeah!のシャウトもポールに似せようとしているかに響く。

 サビのフレーズだけを拾うと一歩間違えればB級ポップスに堕する危険性もあるが、大胆な曲構成、そして深読みしたくなる歌詞などを全体的に俯瞰すると驚くほど緻密に計算されているのがわかる。中島卓偉はリスナーを自分より一歩後ろについてこさせる天才だ。


02.SYSTEMATIC

 「6-CASTER-9」か?と思わせる鋭い切り口をもったリフが全編を貫くロックンロール。歌詞は代わり映えしない、繰り返されて行く日々に誰も彼もがゼンマイ仕掛けで生きている様を皮肉っぽく描いた作風。同じくチャップリン作品に『モダン・タイムス』という機械仕掛けの現代を風刺した映画があるので、そこから影響を受けたのかもしれない。
 コーラスはグラムロック風で、現在の日本でこのセンスを打ち出せるミュージシャンは卓偉だけかもしれない。希少価値ともいえそうなナンバーだ。

03.CRY CRY CRY
 
卓偉としては初の試みであるリズムパターンが変化せず、終始ワン・ビートで押し切るディスコナンバー。4~5つ位のコードをループさせるあたりも、blurのヒットシングル「Girls& Boys」を思わせるようなサイバーポップでもあり、サビの後の裏声のセクションも似ていたりする。

 前作に収録された「僕らのヒーロー」もサビは四打ちのディスコビートが堪能できたが、ライブではメロの部分が若干、サビと比較すると盛り上がりに欠けた印象があったのを覚えている(まぁ、そのメリハリの効き具合が『僕らのヒーロー』のイイ所なのだが)。

「CRY CRY CRY」はそれを踏まえた上で、徹頭徹尾のワン・ビートアレンジに仕上げたのだろうか。結果、卓偉の思惑通り、ライブにおいてはフロアで腰を揺らしてリズムを取るオーディエンスが多く、卓偉のライブではあまり見られないディスコティックな光景が視界に広がった。

●後半に続く。

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[B→BOILED 20's SIDE]

06.CHANGE MY WORLD

ゴスペルを意識したかの様な卓偉のアカペラから始まるアレンジに思わず聴き入ってしまうポップチューン。Bメロがアニメのテーマソングのようなメロディラインを奏で、これもある種、ZIGGYの影響かと勘繰りたくなる。

ザ・ビートルズの名曲「ACROSS THE UNIVERS」の歌詞の中にも登場する「"Nothing's gonna change my world"(何ものも僕の世界を変えることはできない)」という一説はソロに転身するにあたっての意思表明であろう。

07.さよなら

『傘をささない君のために』に収録されていても違和感のない叙情的なバラッド。男女の別れを綴った歌詞が美しい。ピアノが大々的にフィーチャーされており、ソロの専売特許的品と言える。

MAGGIE MAEの3rd『トリプルテンパイ』に収録されていた「Peace Of Mind」をより進化させた曲だと言えるだろう。ライブではハーモニカも添えたアンプラグド形式で演奏された。

08.ドッペルゲンガー

まるでスパイ映画『ミッション・インポッシシブル』のテーマ・スコアを思わせるような鋭利なギターとシンセの旋風的なリフが野合するナンバー。

先ほど“ハードなナンバー”と述べたが、エッジの効いたギターのバッキングは限りなくヘビーメタルに近い。打ち込み音も多用され、メタルとデジタルの融合を意識した編曲を展開している。

しかしながら、間奏ではそれらが一転し、まるでテント張りのサーカスを思わせるワルツに変化する。これはザ・ビートルズの「Being For The Benefit Of Mr. Kite!」をモチーフにしたものだろうか。日本ではBOOWYの「NOISE LIMITTER」の影響とも受けられる。

09.RAINBOW CHILD

ビートルズ・チックのコーラスが聞けるブルージーなミディアムナンバー。お金と時間があれば矢沢永吉の「アイ・ラブ・ユー,OK」、ジョン・レノンの「女は世界の奴隷か!」、ザ・チェッカーズの「今夜の涙は最高」のようなホーンセクションも交えたアレンジになったかもしれないが、こういったハードロック的なアプローチでも曲が生かせているのは立派。それだけではなく間奏でのカズーがホーンの代わりとして機能しており、ノスタルジックな詞の世界観を増幅させることにも成功している。

歌詞は卓偉が幼少時代に虹を初めて見た体験がモチーフとなっており、アルバム中、最も心を打つ出来なのではないか。小雨を浴びながら卓偉が通った保育園でこの曲を聴いた思い出が今も胸の内でさざめいている。

10.Dearest Friends

草原を駆け抜ける馬を思わせるドラムロールからフェイドインする本作のラストナンバー。この楽曲はMAGGIE MAEのメンバーに捧げたものであり、ソロシンガーとしてこれから歌い続けていく意志表明でもあるはずだ。

歌詞中の“「-はるかかなたまでー」”とはMAGGIE MAEのファーストアルバムである『OUTSIDER BOYS』の最後に納められた「one way street~はるかかなたまで~」という楽曲を指しており、そのアンサーソングとも解釈できるだろう。

この「one way street~はるかかなたまで~」の中に、“何も知らない少年達はこの街で出会った”という一説がある。その約4年後に製作された「Dearest Friends」では“時代は少年を大人に変えた”と歌っており一人の人間の成長を物語っている。

また、この曲の中には“涙”という言葉が頻繁に登場するが、それは解散ライブ終了後、楽屋でひとり泣き続けた卓偉の涙のことを指していると思われる。

誰よりもMAGGIE MAEを愛していた中島卓偉の、誰も知らない涙の理由がこの楽曲に封印されている。卓偉とメンバーにしか歌詞のすべての理解できない曲、そんな歌が一つくらいあってもいいのではないだろうか。


[Service track]あなたの空になりたい

前曲の「Dearest Friends」がバンドメンバーに贈られた曲ならば、この「あなたの空になりたい」はファンに向けたメッセージソング。解散ライブの客出しSEとして流れていたので98年の末にはすでに録音されていたことがわかる。よってMAGGIE MAE名義の楽曲だとも言える。

歌詞はラブソングともとれる様に書かれているが、歌詞の中には“忘れないでいて”“今の自分があなたを愛していたこと”などファンに対しての思いを伝えているのがわかる。特に“迎えに行くから”という歌詞は後のソロデビューを予想させるものだろう。



終わりに;CD化されるにあたって『20's CALBORN』はファンレターなどでも再録音の要望もあったそうだが、卓偉本人としては一度パッケージされたアイテムに手を加えるのは好ましくなく、その話は流れたそうだ。

が、CD化になるにあたってこれまで卓偉の数々の音源を手掛けている小泉氏がマスタリングを行っていることが歌詞カードにクレジットされているので、サウンドはテープ時より音質的飛躍が顕著であり、クリアで鮮明な音が聴けるようになっている。
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プロフィール
 

アキオ

Author:アキオ
びびっ!とキタものを Vivid(鮮やかに) 紹介していきます☆★


*中島卓偉*プロフィール

1978.10.19 / 福岡県出身/ A型

バンド活動を経て、“TAKUI”として1999年ソロデビュー。

抜群の歌唱力と圧倒的なライヴ・パフォーマンス、そして稀代のソングライティング能力には業界内・外からも定評がある。

●最新シングル
『3号線』
発売中!

●デビュー10周年記念アルバム『BEST YOURS』
~TAKUI NAKAJIMA Anniversary 1999-2008~
発売中!!←はじめて卓偉の音楽に触れるひとにオススメ!ぜひ聴いてみて♪

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